測量士補・測量士の違いと実務での活かし方|現場で本当に必要とされる資格とは?【資格-003】

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こんにちは、信州どぼくまです。
今回は、建設・土木業界に興味を持つ方や、これから資格を取ろうと考えている方向けに、「測量士補・測量士の違いと実務での活かし方」について、現場目線で解説します。

↓前回の記事はこちらです↓
【2025年版】1級土木施工管理技士の勉強法|学科・実地試験対策と時間確保の工夫【資格-002】


そもそも「測量士」ってどんな資格?

測量士とは、国土地理院をはじめとした行政や、建設業界・不動産業界で必要不可欠な”測量”業務を担う国家資格者です。
測量とは、簡単にいえば「土地の形や大きさ、位置関係を正確に記録する仕事」。
道路や橋、建物の設計や施工において「測量が最初の一歩」となるケースも多く、土木業界では基礎中の基礎ともいえる重要な作業です。

  • 測量法に基づく「公共測量」では、測量士または測量士補の資格が必要
  • 建設会社・設計事務所・不動産業など、幅広い業種で需要あり

国土交通省 国土地理院公式リンク はこちら
 → https://www.gsi.go.jp/top.html


測量士補と測量士の違い

項目測量士補測量士
難易度★★☆☆☆★★★★☆
試験内容五肢択一(マークシート)記述式あり・実務的知識重視
実務権限測量士の補助測量計画の作成や実施の責任者
登録要件国家試験合格または所定の課程修了国家試験合格 or 測量士補+実務経験1年以上

※登録要件 「指定学科卒業+実務経験(年数は学歴により異なる)」

  • 測量士補:いわば“見習い測量士”。主に先輩の補助として働きながら経験を積む
  • 測量士:測量業務の計画・管理・責任を持つプロフェッショナル

現場ではどちらの資格が必要?

私の実務経験(17年)をもとにいうと、正直「資格がなくてもやっていける」と思う場面も多いです。
「じゃあ資格なんて必要ないの?」というと、そうでもありません。
中規模・大規模現場なら持っていて損はありませんし、測量作業が多い現場なら「測量士補」で十分対応可能なケースも多いです。

測量士補が役立つ場面

  • 道路工事の出来形測定
  • 構造物の丁張り出し
  • GPS機器・TS(トータルステーション)の操作
  • 出来形帳票への記録や報告書作成

※特に「国交省・県発注工事」の出来形管理では、測量士補を持っていると重宝されます。

一方で、公共測量のように「測量計画を立てる」責任が伴う業務や、測量会社での独立開業を目指すなら、測量士の資格が必要です。


測量士補を取得するメリット

  • 土木施工管理技士の補完として役立つ(測量の理解が深まる)
  • 転職・就職時に「即戦力」として見られやすい
  • ICT施工やドローン測量にも応用可能

現場監督の立場でも「測量の流れが理解できていること」は非常に重要。
自分で全て測量しなくても、測量の“意味”と“読み方”がわかるだけで、指示や調整がスムーズになります。


どうやって取得するの?

測量士補

  • 測量士補は 受験資格が不要で、誰でも受験できる国家試験 です。
  • 学歴や実務経験は問われず、独学でも十分合格可能です。
  • 登録は「国家試験合格」または「指定学科の所定課程修了」により行われます。

測量士

測量士の取得方法は大きく2つあります。

① 国家試験を受験して合格する方法
  → 受験資格は不要。誰でも受験可能。

② 国家試験を受けずに登録する方法(申請ルート)
  → 測量士補+1年以上の実務経験
  → 大学・高専など指定学科の卒業+一定の実務経験(年数は学歴により異なる)

  • 特に②は、実務経験を積むことで国家試験を受けなくても登録できるルートです。
  • 測量会社や土木現場で働きながら取得できる、一般的な方法のひとつでもあります。

まとめ|現場で測量の知識は“使える武器”になる

  • 測量士補は、現場の即戦力として使える
  • 測量士は、公共測量や測量会社勤務・独立を目指す人向け
  • 測量の基本を理解していると、現場全体がスムーズにまわる

建設業界の中でも、“測量ができる監督”はまだまだ貴重な存在です。
今後、ICT施工や3D測量の需要も高まってくるなか、ぜひ測量の資格・知識を武器にしてみてください。

次の記事の紹介と、関連リンクです。
【資格-004】2級舗装施工管理技術者の試験体験記と合格のコツ|過去問活用と実地対策のポイント
【実務-006】現場監督が選ぶ!作業効率が上がるおすすめグッズ15選

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ほか参考記事リンク

※2025/11 内容を一部加筆修正しました

コメント

  1. 信州元建コンたぬき より:

    はじめまして。
    測量士の受験資格についてですが、ブログ記載の内容が一部、事実と異なるのではないかと思い、コメントしております。

    測量士・士補ともに受験資格については特段設けていないかと思います。
    測量士は無資格であっても指定学科卒業後に一定期間の実務経験(大卒か高卒かなどで変動)を積むことで申請で資格の取得ができると思います。

    なにか齟齬があれば、ご指摘いただけますと幸いです。
    今後も更新を楽しみにしております。

    • shinshuu-dobokuma shinshuu-dobokuma より:

      ご丁寧なご指摘をいただき、誠にありがとうございます。

      測量士補・測量士の取得方法につきまして、記事内で表現が不十分な部分がございましたので、
      国土地理院の基準に合わせて該当箇所を加筆・修正いたしました。

      ご指摘のとおり、

      測量士補は受験資格が不要で、どなたでも受験可能な国家試験であること

      測量士には国家試験ルートのほか、測量士補+実務経験や指定学科卒業+実務経験による申請ルートがあること

      こちらを記事内に整理し、読者の皆さまに誤解のない形で伝わるよう改善しております。

      このように丁寧なご指摘をいただけることは大変ありがたく、今後の情報発信の励みにもなります。
      改めまして、貴重なお時間を割いてコメントをお寄せくださり、心より感謝申し上げます。

      今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

      • 信州元建コンたぬき より:

        丁寧なご対応に感謝申し上げます。
        今後の投稿を楽しみにしております。