ブルーカラーはAIに取って代わられる?建設業の未来と年収を現場目線で本音解説【実務-063】

実務・現場ノウハウ
当サイトの記事には、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングなどのアフィリエイトリンクを利用しています。
リンクから商品をご購入いただくと、サイト運営の応援につながります(購入者さまのご負担は一切ありません)。
サーバー代や記事作成の励みに活用させていただきますので、ご理解いただけると嬉しいです。
詳細は 免責事項・利用規約・広告ポリシー をご確認ください。

こんにちは、信州どぼくまです。
今回はAIの台頭とブルーカラーの将来について、現場監督17年・経営者目線で本音を書きます。

前回の記事はこちら
現場が止まる|イラン情勢・ナフサショックで建設資材が手に入らない【実務-062】

この記事でわかること

  • AIの台頭でブルーカラーが重宝される理由
  • 「ブルーカラーは高収入」は本当か?甘くない現実
  • ホワイトカラーからの転職で稼げるのか
  • 採用する側が本音で思っていること
  • 手に職をつけて高年収を目指すための考え方

AIが普及してもブルーカラーが重宝される理由

「AIに仕事を奪われる」という話が盛んになった頃、真っ先に槍玉に挙がったのはホワイトカラーの仕事でした。
データ入力・書類作成・簡単な分析・コールセンター対応
——これらはAIと自動化で代替が進みつつあります。

一方で、建設・土木・設備・電気工事などのブルーカラーの仕事はどうかというと、AIには簡単に代替できない要素が山ほどあります。

項目ホワイトカラー(事務・データ系)ブルーカラー(建設・設備系)
AI代替のしやすさ△〜× 高い◯ 低い
必要なスキル知識・情報処理身体技能・現場判断・経験
リモート対応◎ 可能× 不可(現場に行く必要あり)
人手不足の深刻さ△ 普通〜過多◎ 深刻な不足
年収の伸びしろ△ 頭打ち感あり◯ 資格・経験で伸びる
参入のしやすさ◯ 比較的入りやすい△ 体力・資格・経験が必要

現場での配管接続・土木施工・電気配線・空調設置
これらはロボットやAIが今すぐ代替できる仕事ではありません。
狭い場所での作業・突発的なトラブル対応・現場ごとに違う条件への対応は、現時点では人間にしかできないことです。

加えて、少子高齢化による担い手不足は年々深刻になっています。
需要は減らないのに供給が追いつかない構造が続いているため、「できる人」の市場価値は上がり続けています。

「ブルーカラーは高収入」は本当か?甘くない現実

最近またよく聞くようになった「ブルーカラーの方が稼げる」という話。
これは嘘ではありません。ただし条件があります。

知人にエアコン取付の技術を持つ人がいます。
その技術だけで、シーズン中に一般的なサラリーマンの年収に匹敵するくらい稼ぐ人もいます。
これは本当の話です。

ただ「ブルーカラーに転職すれば稼げる」はまったく別の話です。

手に職という言葉がありますが、資格を取っただけでは現場では何もできません。
経験を積みながら技術を磨き、信頼を積み上げて初めて高年収につながります。
ホワイトカラーから転職してきた人が、いきなり現場で稼げるかというと、それはかなり甘い見通しです。

転職を考えるなら「会社選び」が全てを決める

転職するとしても、目標の年収に到達できる会社で働くことが前提条件です。

どんなに頑張っても、どれだけ資格を取っても、その会社の給与体系上では目標年収に届かない場合があります。そういう会社にいる限り、前の職場の方が良かったという結論になります。

求人を見るときに確認すべきポイントはここです。

  • 今働いている人の年収相場が明記されているか
  • 「未経験から〇年後に年収〇万円」など具体的な数字があるか
  • 資格手当の金額が明確か
  • 現場監督になった際の月給・昇給条件がわかるか

これらが明確に書かれている企業は、採用・育成にある程度の本気度がある証拠です。
逆に「応相談」「経験・能力による」しか書いていない求人は注意が必要です。

◇参考記事はこちら
【実務-054】建設業へ転職するなら|現場目線で考える会社の選び方
【実務-055】建設業へ転職するには?|未経験・経験者どちらも成功する転職の進め方
【実務-056】建設業の履歴書・職務経歴書・面接対策|書類通過率を上げる実践ポイント
【実務-057】建設業おすすめ転職サイト・エージェント|失敗しない登録と使い方

高卒・大卒で年収は変わるのか

建設業での未経験者の中途採用に限れば、中小企業でしたら学歴にそこまでこだわらない企業も多いです。
ただし、出た学部によって資格取得までの実務経験年数が変わることがあります。

たとえば1級土木施工管理技士の受験資格は、指定学科卒業かどうかで必要な実務経験年数が変わります。
土木系の学科を出ていれば最短ルートで資格が取れる一方、文系・異業種からの転職だと時間がかかるケースがあります。

学歴で給与が決まるというより、「資格取得スピードに影響する」という理解が正確です。

採用する側の本音|育てるのにもコストがかかる

ここは採用する側として、正直に書きます。

ブルーカラーはどこも人手不足です。
ただ未経験者を採用して現場で使えるレベルに育てるには、相当な時間とコストがかかります。
免許・資格の取得費用・講習費用の会社負担、先輩が教える時間のロス、現場でのミスのフォロー
——これらは全部会社が吸収しています。

資格を取ってやっと戦力になってきた頃に「他社に転職します」と言われたときの経営者側のダメージは、数字に表すとかなりの金額になります。
これは責めているわけではなく、採用側の現実としてお伝えしたいことです。
※このことに関しては他社に行かれるくらい他社が魅力的だったと反省しますが。

よく誤解されていることとして、年収分だけ稼げばトントンだと思っている方がいますが、実際には違います。
社会保険料・福利厚生・教育コスト・設備・管理費を含めると、会社が一人の社員にかけているコストは年収の2倍近くや、さらに何倍もかかることもあります。
「このくらい働いたのにもっと給料を」と思う気持ちはわかりますが、会社側から見ると「まだトントンにもなっていない」という場合もあるのが現実です。

働く側も「会社にこれだけ貢献して、売上にこれだけ関わっている」という意識を持てると、給与交渉も会社との関係もうまく回りやすくなります。

向き不向きも正直ある

別記事にもありますが、建設業は体育会系の気質が合う業界です。
職人気質な人が多く、自分の仕事にプライドを持っている人が集まっています。

「稼げるから」だけで入ってきた人が長続きしないケースは少なくありません。
体力的にきつい・人間関係が独特・現場の文化が合わないと感じると、せっかく資格を取っても続けられないという結果になります。

稼げる業界かどうかと同時に、自分がその環境に向いているかどうかも転職前に考えてみることをおすすめします。

◇関連記事
建設業へ転職するなら|現場目線で考える会社の選び方【実務-054】

AIを使いこなす側になれば強い

余談ですが、私自身もClaudeやChatGPTをブログの誤字脱字チェックや最終確認などに使っています。
全部任せているわけではなく、自分の考えや実体験を書いた上で補助的に使う感覚です。
AIは「仕事を奪うもの」ではなく「使い方次第で武器になるツール」だと感じています。

現場監督としても、施工計画書の下書き確認・工程管理の整理・安全書類のチェックなど、補助的に使える場面は今後増えてくると思います。
回覧版の誤字脱字の確認や、子供でも分かるような文章で作って、小学校にも貼り付けできるように文章とイラストも混ぜてお知らせ物参考に作って等々、うまく使えば効率的になります。

ブルーカラーの現場技術+AIをうまく使える能力の掛け合わせができる人材は、これからの建設業で特に重宝されるはずです。

この記事のまとめ

  • AIが普及してもブルーカラーの仕事は代替しにくい。身体技能・現場判断・経験はロボットやAIに置き換えられない
  • 「ブルーカラーは高収入」は本当だが、資格を取っただけでは稼げない。経験と技術を積み上げてこそ高年収につながる
  • 転職するなら会社選びが全て。年収・昇給・資格手当が明確に書かれている企業を選ぶこと
  • 採用する側は育成コストを負担している。年収の1.5〜2倍近くかけて一人の社員を雇っているのが現実
  • 稼げるかどうかと同時に、自分が建設業の環境に向いているかも転職前に考えること
  • ブルーカラーの現場技術+AI活用の掛け合わせができる人材が、これからの建設業で最も重宝される


次の記事の紹介と、関連リンクです。
【実務-064】※リンク未定 建設業はきつい?現場監督17年が本音で解説|それでも続ける理由 
【実務-054】建設業へ転職するなら|現場目線で考える会社の選び方
【実務-055】建設業へ転職するには?|未経験・経験者どちらも成功する転職の進め方
【実務-056】建設業の履歴書・職務経歴書・面接対策|書類通過率を上げる実践ポイント
【実務-057】建設業おすすめ転職サイト・エージェント|失敗しない登録と使い方
【工具-002】HiKOKI vs マキタ|現場で選ばれる電動工具メーカー比較とおすすめ機種

🟢 実務カテゴリの一覧はこちら
【実務カテゴリTOPへ】

ほか参考記事リンク

コメント