建設業の残業はどれくらい?現場監督のリアルな実態と2024年規制後の変化【実務-068】

実務・現場ノウハウ
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こんにちは、信州どぼくまです。
今回は「建設業の残業はどれくらいか?」というテーマで、現場監督17年の実態を本音で書きます。

前回の記事はこちら
現場監督の1日の流れ(土木編)|朝から夜までリアルに解説【実務-067】

この記事でわかること

  • 現場監督の残業時間のリアルな実態
  • 残業が特に多い時期・状況
  • 2024年の時間外労働規制で何が変わったか
  • 残業代は実際に出るのか
  • 転職前に知っておくべき残業の現実

結論:残業は多い。ただし現場・時期・会社によって全然違う

正直に言います。建設業の現場監督は残業が多い職種です。
ただ「毎日終電」という状態が年中続くわけでもないし、時期・現場・会社によってかなり差があります。

「どのくらい?」という問いへの答えは「現場次第」が正直なところです。
ただそれだけでは参考にならないので、長年の実体験をもとに具体的に書きます。

ピーク時の残業はどのくらいか

一番多かった時期の話をします。

複数の現場が重なったとき、本当に多い時は「寝る以外は仕事」という状態でした。
朝2時間・夕方4時間の残業がざらにある時期がありました。
1日の合計残業が6時間を超える日が続くということです。

具体的には実務-067でも書いた通り、
朝6時に会社に来て書類整理をして現場へ、夕方に現場が終わってから事務所に戻ってまた書類仕事、22時まで続くというのが普通の生活だった時期があります。

↓1日の流れについてはこちら
現場監督の1日の流れ(土木編)【実務-067】

残業が特に多い時期・状況

①複数現場が重なったとき

一番きつかったのはこれです。
現場Aの書類をやりながら現場Bの段取りを考えて、現場Cの発注もしないといけない
——全部が同時に動いている時期は、時間がいくらあっても足りない状態になります。

②年度末・GW・お盆前

公共工事は年度末(3月)に竣工が集中します。
3月は業界全体が忙しくなる時期で、残業時間も跳ね上がります。

GW・お盆前も残業が増えやすいです。
ただこれには理由があって、個人的にも連休前はキリのいいところまで進めて気持ちよく休みに入りたいという気持ちがあります。
「あと少しで一区切り」という場面で踏ん張れるのは、連休という目標があるからこそでもあります。

③災害対応時

災害復旧は残業規制の例外とされています。
台風・豪雨・地震による災害が発生した場合、復旧に尽力することが最優先になります。
夜間・休日関係なく現場に出ることもあります。

これは「大変だ」という話でもありますが、地域のために動けるというやりがいがある場面でもあります。
台風や豪雨での現場対応対策についてはこちらにも書いています。

台風・豪雨に備える現場安全対策【実務-021】

2024年の時間外労働規制で何が変わったか

2024年4月から、建設業にも時間外労働の上限規制が適用されました。
原則として月45時間・年360時間が上限になっています。

項目内容
原則の上限月45時間・年360時間
特別条項(繁忙期など)月100時間未満・年720時間以内
災害復旧・復興上限規制の適用除外
違反した場合罰則あり(6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金)

実態として、規制が適用されてから現場は変わりました。
帰宅時間が早くなった・土曜出勤が減ったという変化は確実にあります。

ただ完全に解決しているかというと、そうでもないのが現実です。
他の会社の現場代理人から聞いた話では、会社から一度帰宅してからまた現場事務所に戻って書類仕事をしている人や、会社からは帰ったけど家で書類仕事をしている人もいるとのこと。
どこまで本当の話かはわかりませんが、書類仕事の総量が減ったわけではないという実態は変わっていないと思います。

現場に出ていたら書類をやる時間がない、でも書類をやらないと次の現場が動かないという構造的な問題は、規制だけでは解決しきれていないのが正直なところです。
経営者・代表の立場になると就業規則の外になるので、今でも22時まで書類仕事をすることはざらにあります。

残業代は実際に出るのか

これは会社によって大きく差があります。
正直に言うと、昔は「働けば働くほどお金がもらえる」という感覚がありました。
残業した分がそのまま収入に直結していたので、むしろ稼ぐために残業するという面もありました。

今はそうでもなくなってきました。残業規制・みなし残業の設定・固定残業代制の導入が進んで、残業時間と収入が比例しにくい構造になっています。
「たくさん働いたのに昔ほど給料に反映されない」という感覚は、現場監督としてみても正直あります。

転職・就職の際には給与体系をしっかり確認することをおすすめします。
確認すべきポイントはこうです。

  • みなし残業(固定残業代)が含まれているか・何時間分か
  • みなし残業時間を超えた分は別途支給されるか
  • 残業時間の実績と求人票の記載が合っているか(口コミサイトで確認)

↓会社選びについてはこちらも
建設業へ転職するなら|現場目線で考える会社の選び方【実務-054】

独身・子育て中で残業への向き合い方が変わった

実務-067でも触れましたが、独身時代は22時まで残業しようが苦になりませんでした。
自分の時間をすべて仕事に使える状態だったので。

子育て中になると変わります。
夕方には早く帰る・曜日によっては残業なしにする
——段取りの組み方・仕事の優先順位が変わりました。
残業時間が減っても仕事の質・量を維持するために、朝の時間をより有効に使うようになりました。

残業が多い時期でも、家族との時間を確保するための段取りを先に組む——これは子育てを機に身についた習慣です。

転職前に知っておきたい残業の現実

「完全週休2日・残業なし」の求人が建設業にも増えてきましたが、現場監督職でそれが実現できているかどうかは会社・現場によります。

転職を考えている方へ正直に言うと、残業ゼロは難しいです。
ただ昔と比べると確実に改善されています。
「残業が多くても給料に反映されるか」「繁忙期だけ多くてオフシーズンは少ないか」という視点で会社を選ぶと、長続きしやすいと思います。

↓建設業のきつさについてはこちら
建設業はきつい?現場監督17年が本音で解説【実務-064】
建設業ってガラが悪い?【実務-065】
現場監督に向いている人・向いていない人【実務-066】

この記事のまとめ

  • 建設業の残業は多い。ただし現場・時期・会社によってかなり差がある
  • ピーク時は「寝る以外は仕事」レベルで、朝2時間・夕方4時間の残業がざらにあった時期もある
  • 残業が多い時期は複数現場が重なるとき・年度末・GW前・お盆前。災害対応は規制の例外
  • 2024年から時間外労働の上限規制が適用されたが、書類仕事の構造的な問題は変わっていない
  • 残業代は会社によって大きく差がある。みなし残業の内容・超過分の支給は必ず確認を
  • 残業ゼロは難しいが、昔と比べると確実に改善されている。「残業が給料に反映されるか」で会社を選ぶことが大事


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