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こんにちは、信州どぼくまです。
一昔前まで、建設業では
「大卒 → 現場監督になるのが王道」
というイメージが強くありました。
しかし今、その構図はかなり変わってきています。
今回は、建設業における高卒と大卒のリアルな違いと、実際に給料を上げるための考え方を、現場と採用の両方の立場から整理します。
前回の記事はこちら
→ 現場監督の家計管理|固定費・住宅ローン・投資の考え方【実務-046】
この記事でわかること

- 建設業における高卒と大卒の違い
- いま工業高校生の市場価値が上がっている理由
- 初任給の差が縮まる仕組み
- 給料を上げる4つの現実的な方法
- 資格取得の費用対効果の考え方
結論|建設業の給料は「学歴」より「経験と資格」で決まる
先に結論から書きます。
建設業で最終的に評価されるのは、学歴ではなく経験年数と資格です。
| 要素 | 効いてくる場面 | 効き方 |
|---|---|---|
| 学歴 | 入社時の初任給・配属 | スタート地点だけ。数年で薄れる |
| 実務経験 | 資格の受験要件・任される規模 | 年数がそのまま積み上がる |
| 国家資格 | 資格手当・現場責任者への配置・経審 | 会社の評価が明確に変わる |
| 役割 | 役職・マネジメント | 年収帯そのものが変わる |
学歴が効くのは入口だけです。
この構造が分かっていれば、高卒でも大卒でも打ち手は同じになります。
昔は「大卒=有利」が当たり前だった
以前は、
- 大卒は最初から施工管理職
- 高卒は現場作業からスタート
というケースが多く、初任給や役職面でも大卒のほうが有利とされていました。
この流れは、今も完全になくなったわけではありません。
大手ゼネコンや一部の企業では、今でも学歴による区分が残っています。
今は「高卒の価値」が大きく上がっている
ここ数年で大きく変わったのが、高卒採用の価値です。
特に、
- 工業高校(土木科・建築科)
- 専門性のある学科
からの採用は、企業側の争奪戦になっています。
工業高校の求人は「条件勝負」
最近では、
- 月給
- 年収
- 年間休日
- 福利厚生
これらの条件が整っていないと、求人票を掲示してもらえないケースもあります。
実際に、こういった声を聞きます。
「他社の条件が良すぎて、この内容では厳しい」
「預かれるが、生徒はあまり見ないかもしれない」
「この条件ではうちの生徒を就職させられない」
今の学生は、給与だけでなく休日数や働きやすさも重視しています。
会社側が選ばれる立場になった、というのが実感です。
高卒は「地元の良い会社」に入りやすい
高卒採用の強みの一つが、
- 地元企業とのつながり
- 学校と企業の信頼関係
です。
同じ会社でも、大学からの一般応募より、工業高校からの推薦のほうが入りやすいケースもあります。
工業高校出身の経営者や先輩がいる会社では、同校出身者が優先されることもあります。
最近だと、工業高校の実習に地元企業も参加して一緒に測量実習をしたりと、地域貢献という名のアピールもあります。
接点を早くから作っておかないと、採用にたどり着けないということです。
初任給は大卒有利。でも差は縮まる
正直に言うと、
- 初任給は大卒のほうが高い
- スタート時点では差がある
これは事実です。
しかし建設業では、実務経験と資格取得の比重が非常に大きいため、数年で差は縮まります。
高卒は「社会に出るのが4年早い」
高卒の最大の強みは、社会に出るのが4年早いことです。
- 4年分の現場経験
- 4年分の給料
- 4年分の資格受験チャンス
施工管理技士のような資格は、第二次検定の受験に実務経験年数が必要です。
つまり4年早く始めた人は、資格を取り始めるタイミングも4年早いということになります。
この差は、後から簡単には埋まりません。
資格制度からは学歴の差が消えた
2024年度の制度改正で、施工管理技士の受験資格から学歴による差はなくなりました。
第一次検定は年齢だけが条件(1級は19歳以上、2級は17歳以上)で、第二次検定は一次合格後の実務経験で判定されます。
つまり高卒なら19歳になった年に1級の一次を受けられる。大卒が受けられるのは早くて22歳です。
資格さえ取ってしまえば、履歴書に書かれるのは「1級土木施工管理技士」であって、出身校ではありません。
では、実際に給料を上げるには
ここからが本題です。
「建設業で給料を上げたい」と思ったとき、
- 根性論
- 長時間労働
- 我慢
だけでは、正直限界があります。
現実的な方法は4つです。
① 国家資格を取る
建設業で給料UPを狙うなら、資格取得は今でも王道です。
- 1級土木施工管理技士
- 1級管工事施工管理技士
- 測量士
といった国家資格は、
- 専門性の証明になる
- 現場責任者として配置できるようになる
- 経営事項審査(経審)や入札にも影響する
ため、資格手当や昇給につながりやすいです。
とくに経審に効くというのは大きくて、会社にとって直接的な利益になるため、評価されやすくなります。
会社によっては「この資格を取得すれば給与UP」と明示している場合もあります。
明示されていないなら、「取得したら給与は上がりますか?」と直接聞いてしまって構いません。聞かれて怒る会社なら、それも一つの判断材料になります。
国家資格は個人に帰属するため、転職時にも武器になります。まさに“手に職”です。
▼実際に合格したときの勉強法はこちらにまとめています。
「2026年版」1級土木施工管理技士の勉強法|学科・実地試験対策と時間確保の工夫【資格-002】
建設業の若手に本当におすすめの資格TOP5|現場17年の経験から厳選【資格-012】
② 「給料に関係のある資格」を選ぶ
資格は、何でも取ればいいわけではありません。
極端な例ですが、漢検1級を取っても、それが建設業の給与に直接結びつくかは別問題です。
一方で1級土木施工管理技士なら、会社としての評価も現場での役割も明確に変わります。
ただし注意点もあります。
- 高額なスクール費用
- 長期間の受験対策コスト
資格取得に数十万円かかるケースもあります。
資格手当の増額分で、何年で回収できるのか。ここは冷静に計算してから申し込んでください。
※会社が受講費を負担してくれる制度があるなら、まずそれを確認するのが先です。
③ 役割と付加価値を上げる
給料を上げる方法は、資格だけではありません。
- 実務経験を積む
- 役職昇進を目指す
- 規模の大きい工事に関わる
- マネジメントを任される
こうした役割の変化も、評価に直結します。
とくに「人を回せる人」は、どの会社でも足りていません。
あわせて、建設業界ではIT・デジタル・業務効率化に強い人材がまだ不足しています。
- 書類のクラウド管理
- データ共有の仕組みづくり
- 業務の効率化提案
この分野に強いだけで重宝される場面は多いです。
資格の勉強と違って費用がかからないぶん、若手にはむしろ狙い目だと思います。
④ 環境を変える
一昔前は、「一つの会社で定年まで勤める」という考え方が一般的でした。
ですが今は、条件が合わなくなれば転職を考える人が増え、企業側も転職されないよう条件を見直すようになっています。
例えば、
- 通勤時間が短くなる
- 業務内容がほぼ同じ
- 年収が上がる
となれば、検討するのは自然なことです。
転職活動は「辞めるため」だけじゃない
転職活動というと「今の会社を辞める前提」と思われがちですが、
転職活動=情報収集と考えることもできます。
実際に動いてみると、
- 自分の市場価値
- 応募できる年収帯
- 希望地域での相場
- 他社の労働条件
が見えてきます。
この情報は、今の会社に残る判断をするうえでも役に立ちます。
動いてみて、今の会社の良さに気づくこともある
転職活動をしてみると、
- 思ったほど年収が上がらない
- 条件が厳しい会社も多い
と感じることもあります。
そのときに「今の会社は実はかなり手厚いのでは?」と気づくこともあります。
転職活動は、辞めるためだけの行動ではなく、自分の立ち位置を確認する行動でもあります。
▼会社の選び方から書類・面接まで、採用する側の目線で書いた記事があります。
→ 建設業へ転職するには?|会社選び・書類・面接を採用側の本音で解説【実務-055】
この記事のまとめ

- 建設業は学歴だけで一生が決まる業界ではない
- 初任給は大卒有利だが、経験と資格で差は縮まる
- 高卒は社会に出るのが4年早いぶん、資格も4年早く狙える
- 給料UPは我慢ではなく、資格の選び方・役割・環境で決まる
- 資格は費用対効果を計算してから申し込む
高卒か大卒かよりも、どう経験を積み、どう成長するかが問われる時代です。
我慢だけで続ける時代は、少しずつ終わりつつあります。
自分の経験と価値を、正しく評価してくれる環境を選ぶこと。
それも立派なキャリア形成です。
次の記事の紹介と、関連リンクです。
建設業へ転職するには?|会社選び・書類・面接を採用側の本音で解説【実務-055】
現場監督の家計管理|固定費・住宅ローン・投資の考え方【実務-046】
現場監督と家庭の両立|独身・結婚・子育てで変わった働き方【実務-045】
現場監督1年目の仕事内容|きついと感じる時期を乗り切る5つの心得【実務-003】
マキタとハイコーキどっち? 17年ハイコーキ派の現場監督が本音比較【工具-002】
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